新型コロナ「重症」の定義、東京都と大阪府・厚労省の違いについて

こんにちは、藤井あきら(東京都議会議員/府中市選出)です。

新型コロナの重症者が急増している大阪府と、比較して抑えられている東京都ですが、定義が違うせいで東京都の重症者数が少なく見積もられている、という報道がありましたので諸々確認をしました。

東京都の重症者の定義がおかしい?

結論を先に書きますと、確かに東京都と大阪府では、ICU利用者を「重症者」に含めるか含めないかの違いがあるようです。

ただ、東京都はいわゆる第一波のピークであった5月から「重症者」の定義を変更していません。もし定義の違いによって重症者数に大きな差が生まれるとするならば、それは5月などの際も起きていたはずですが、当時、そんな話はありませんでした。

そのため「定義」の違いを重症者数の差が生まれる理由にする説明は無理があると思いますし、目の前の重症者が増えている真の理由を見誤る可能性すらあり、避けるべきです。

◎大阪の新型コロナ重症者は東京の3倍 異常な増え方はなぜ?(日刊ゲンダイ、2020年8月17日)

◎大阪で重症者急増、半月で3倍以上…「医療崩壊」に懸念(読売新聞、2020年8月18日)

新型コロナの「重症者」の定義

コロナ患者の症状の「重症者」の定義は、3月19日に厚生労働省新型コロナウイルス感染症対策本部が出した事務連絡のP.6に記載があります。以下に抜粋します。

>「重症者」とは「集中治療室(ICU)等での管理又は人工呼吸器管理が必要な患者」のことである。
>なお、実際には、その患者の状態に基づき、医師が入院治療や重症管理の要否を判断されるもの

・新型コロナウイルス感染症の患者数が大幅に増えたときに備えた入院医療提供体制等の整備について(厚生労働省新型コロナウイルス感染症対策本部、事務連絡、令和2年3月19日)

つまり、「重症者」とは、集中治療室(ICU)や人工呼吸器・ECMOが必要な患者であるが、最終的には医師が判断をすることになります。

東京都の「重症者」の定義

東京都の「重症者」の定義については、新型コロナ対策サイトの以下の記載の通りです。

>・入院患者数のうち、人工呼吸器管理(ECMOを含む)が必要な患者数を計上
>・上記の考え方で重症患者数の計上を開始した4月27日から作成

都の担当者に確認したところ、集中治療室(ICU)は部屋であり、他の病室との兼ね合いや感染対策などで、実際には「中等症」でも入ることがあるそうです。
そこで専門家からのアドバイスをもらい現場の実態をより反映させる形でカウントしており、厚生労働省とも相談の上、都では、人工呼吸器管理(ECMOを含む)が必要な患者を「重症者」としています。

https://stopcovid19.metro.tokyo.lg.jp/cards/positive-status-severe-case/

注にある通り、重症患者数の公表を始めた4月27日からこの定義で計上をしていましたが、対策サイト上は集中治療室(ICU)の利用が残ってしまっていました。

そのため、表記の間違いに気が付いた7月27日に修正をしています
定義自体を変更したわけではなく、あくまで記載の訂正です
(一言その説明をしたり、注記に明記した方よかったかもしれませんが、スペースの関係もあるんですかね。)

まとめ

・厚生労働省の重症者の定義は、ICU+人工呼吸器だが、最後は医師の判断

・東京都は、人口呼吸器管理(ECMO含む)が必要な患者を「重症者」としている。いわゆる第一波のピーク時頃から定義は変更していない。

・ICU利用者は、必ずしも症状としての重症者に限らないというのが都の見解。

・大阪府は、ICU利用者+人工呼吸器管理を「重症者」としている。

・第一波の際の重症患者数は、東京>大阪だった。現在、東京<大阪となっているのは定義以外の理由があるのではないか?(もしくは単に誤差の範囲で、これから増える可能性もある)

【参考】症状を把握するプロセス※追加で確認が必要

患者ごとの「重症者」「中等症」などの症状の管理は、各保健所が責任を負っています。

最初に、医師・医療機関から保健所に送られる発生届に記載する欄があり、まずここで把握をすることになるそうです。(と聞いたのですが、「11 症状」の欄かな?ちょっとここについてはもう少し確認が必要ですね。)

https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou11/pdf/01-shitei-01.pdf

その後の患者のステータスの管理は、現時点では保健所が電話での聞き取りなどを通して行っているそうです。

将来的には新型コロナウイルス感染者等情報把握・管理支援システム(HER-SYS)を使って、保健所だけでなく、医療機関や患者本人がステータス管理ができるようになる予定です。

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