【一目でわかる】本日72人、東京都の新型コロナ感染者数は減っているのか?7日間移動平均で確認
こんにちは、東京都議会議員(府中市選出)の藤井あきらです。
本日4月26日(日)の東京都の新型コロナウイルスの新規感染者は72人、13日ぶりに100人を下回りました。
●東京都 新たに72人感染確認 13日ぶり100人下回る 新型コロナ(NHK、2020年4月26日 18時59分)
まだまだ、決して楽観視や油断はできませんが、皆様が自粛を続けてくれた結果、良い傾向が出てきたのだと思います。
ご協力誠にありがとうございます。
東京都では、今年のGWは「ステイホーム週間」として外出の自粛を呼びかけ、スーパーなどの人出も減っているようです。
新型コロナの状況を一緒に乗り切っていきましょう。
一方で、感染者が減少しているのは、PCR検査数を絞っているからだという誤った報道がされており、誤解を生んでいます。誤解を解く必要があります。
●東京 13日ぶり100人以下に 検査少ない? 自粛要請効果?(FNN Prime online、2020年4月26日)
本当に新規の陽性者が減少しているかどうかについては、専門家の分析が必要なですので、あくまで傾向を分析する際の参考にしていただけると幸いです。
PCR検査の増減を知るには、7日間移動平均が最適!
では、検査数は実際にはどうなっているのか?
土日の民間検査の休みなどあり、毎日の検査数や陽性患者数にはブレがあります。
特に月曜日は検査数自体が少なく、検査件数をそのまま見ても正しく傾向をつかむのは難しいです。
ブレも含んで変化するデータの傾向を見る手法として、移動平均を取る方法があります。
移動平均を取る事で、途中の変化の様子も判断材料にすることができます。
今回のPCR検査の陽性者や検査件数を見る場合には、7日間移動平均を使うのがよさそうです。
東京都のPCR検査件数、要請患者数は以下の東京都新型コロナウイルス感染症対策サイトで確認ができます。
移動平均とは?
PCR検査数のような毎日集めていて、時間による情報を持つデータを時系列データと言います。
時系列データのわかりやすい例としては、毎日の株価や気温、店舗の売上などがあげられます。
そして、時系列データの傾向を知るために用いられるのが、移動平均です。
移動平均の考え方は、時系列があるデータの分析で一般的で、東証株価指数(topix)の上下のブレの把握にも使われています。
移動平均の求め方はとても簡単です。ある範囲の期間のデータを足して、そのデータの数で割ればよいのです。
今回のように曜日ごとにぶれが生じるケースでは、特に民間の検査数が減る土曜日と日曜日を必ず含む7日間以上の移動平均を取る必要があります。
今回はその中でも一番期間の短い7日間移動平均としています。
具体的な求め方は、例えば日曜日の7日間移動平均は、月曜日から日曜日までの検査数や陽性者数を足し合わせて、7日間で割ったもので、以下の式になります。
移動平均の説明については、移動平均の基準点の取り方は違いますが、適切な間隔で移動平均を取ることが重要など、こちらのサイトの説明が分かりやすく参考にさせていただきました。
●移動平均の意味や目的、求め方、注意点(統計学がわかった!)
PCR検査件数、増加しています
それでは、新型コロナウイルス感染症の検査件数の7日間移動平均をみてみます。
期間は、3月1日~4月22日としています。
これは、クリニック経由の民間検査の件数の最新の状況が反映されているのが、4月22日(水)までだからです。
PCR検査の詳細については、以下のブログにて詳細を解説しています。
7日間平均を見てみると、PCR検査件数はどう見ても増加傾向にあります。
実は、3月6日に民間のPCR検査が保険適用されるようになってから、民間検査会社、自治体、地域医師会などが連携し、検査数は基本的には増えています。
今後は、区などが医師会と連携して地域ごとにPCRセンターを作って対応するということで、検査件数自体はさらに増えていく事が予想されています。
では、新規の陽性患者数はどうか?
新規の陽性患者数の7日間移動平均を見るにあたっては、取得できる最新のデータを反映させました(3月1日~4月26日)。
下の図を見ていただくと、一日の新規の陽性患者数は減少傾向にあるといえるのではないでしょうか?
繰り返しになりますが、最終的に減少しているかどうかは専門家の分析が必要です。
ただ、PCRの検査数が減っているから、新型コロナウイルス感染症の新規感染者が減っているというのは、明らかに間違いだと言えそうです。
都が公開しているデータは、わかりにくい所も多いので、都に改善を求めている所です。
私からも今後も積極的に、都の公開しているデータの解説をわかりやすく伝えてまいります。